コラム [Viva New Zealand]

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バラ色の未来

文:リュウ・タカハシ
2009年6月4日

 僕らがガキの頃、子供雑誌にはよく未来想像図がのってました。21世紀の都市には、直方体じゃなくて円筒とか葉巻型とか三角とかの変な形の高層ビルが建ちならび、車は空中をぬうパイプの中を走っていて、人々は宇宙服のようなのをきてて、家には3Dテレビがあって、家事はヒト型ロボットがやってくれて、旅行はロケットで宇宙ステーションとか月面基地とか火星基地とかに行く。バラ色の未来像ですね。ワクワクしたのを、まだかすかに覚えています。よく覚えているといえない歳になってきてるのが、チト辛いとこですね。

 実際の21世紀はちょっと違っていて、特に宇宙開発の分野は思ったほどは進展しませんでしたが、逆に30年前には想像できなかった大進化をとげた分野もありますから、まぁまぁまずますなのかもしれないなぁ、と思います。

 ところがちょっと待てよ、と最近思うんですよ、三児の父として。
 最近の子供向けの媒体に、僕らが目にしていたようなバラ色の未来は描かれているかなぁ???って。
 むしろ暗い話と、セツナ的な享楽ばかりじゃないかなぁ???

 職業柄(市立図書館職員です)、子供向け雑誌にも頻繁に目を通すのですが、明るい未来を描いたページってのは、とんとお目にかかりません。マンガ、映画、ゲーム、スポーツの話題ばっかり。
 そして、地球温暖化だの不況だのテロだのという暗いニュースは、映画のR指定なんかと違って、子供の目や耳にもバンバン入ってきてますね。
 これでいいのかなぁ?

 僕が見てる雑誌は、もちろんニュージーランド(NZ)で売られているものですが、日本からときどき送ってもらってる幼児雑誌なんか見ても、明るい未来を想像させるような記事は、やっぱりお目にかかりませんね。

 僕の子供の頃だって、環境問題はありました。二酸化炭素とかフロンとかダイオキシンとかが騒がれるずっと前の時代でしたけど、その代わりに公害問題がやかましかったですね。
 僕の生まれ故郷は、今ではすっかり過疎化しちゃってますが、僕が子供の頃だって相当な僻地でした。にもかかわらず、光化学スモッグさわぎが何度かあったのを、よく覚えています。
 でも社会全体としては未来に希望を持っていたし、それが子供向けの情報にも反映されていたような気がします。なんせ自分が子供でしたから、「気がします」としか書けませんが、でも今と比べると、未来に対する視線がまったく違うように思えてならないんですよね。30年前は、未来を見る視線が、もっと熱かったような。

 未来がバラ色じゃなくて灰色になっちゃったのは、いつなんでしょうね? バブル終焉でしょうか? 他の国は何がきっかけだったんでしょう? 9.11なのかなぁ?

 環境系のウェブサイトを見て回っても、同じ事を感じます。切迫感はあるけど、希望感がないというか。
 これは僕が自分に課す挑戦課題でもあるんですが、e4プロジェクトは子供たちに明るい未来を与えるのが使命だと思っています。ですから僕らが子供の頃に見せてもらったような、ワクワクするような未来像をキチンと提示していきたいなと、そんな風に思っています。
 いえ、思っています、なんてのじゃ甘いですね。意地でもバラ色の未来像を子供に見せてあげる義務があるんですね、僕らは。上の世代が見せてくれたものを、下の世代にはキチンと伝えなくては。

 NZで暮らしてるとね、「まだまだこの星は大丈夫だ」と思えます。皆さんにも、特に皆さんのお子さんに、この思いをお裾分けしたいです。
 でもなぁ、未来がどうしたらバラ色になるかは、目から血が噴き出すほど考えに考えなきゃいけませんね。がんばります。

って、前回も今回は、あまりNZに関係ないネタになっちゃいました。看板に偽りあり。次回から、もっとNZのことを書きますね。

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