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ネイチャーフォトグラファーへの道 参歩目

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文&写真:リュウ・タカハシ
2009年7月6日


■ まずはお詫びと訂正 ■

 前回NDグラッドフィルターの解説を文中に入れておいたが、やっぱりド素人の付け刃はいかんようだ。友人の写真家K氏から



日本国内では、その製品はグラデーションフィルターと言われているケースが多いかも。もしくは、ハーフグラデーションとか。



とのご指摘をいただいた。ご教授、かたじけない>K氏



プロ用機材屋さんで売っていた外国製もありますが、ケンコー製でそれよりも値段の低いものが試しやすいですよね~。 



 おぉぉ、そうであったか。これは重ねてかたじけのうござる。メモメモ。今度日本に行ったら、ケンコー製をゲットせねば。



■ こんどこそ、褒めるぞ>拙者の写真 其の弐 ■

 前回の撮影後、広角レンズとPLフィルターの必要性を痛感し、K氏におうかがいをたててゲット。
 買ったばかりの頃に、慣れぬ広角の画角におっかなびっくり及び腰で撮ったのがこれ。



te_pukatea00.jpg
撮影日:2006年11月8日(水)
場 所:エイベルタズマン国立公園テプカテアベイ


 こりゃまたツッコミどころ満載というかなんというか......。こんなものを載せて、自己分析まで書いて、拙者ってひょっとしてMの気があるんだろうか?
 ま、いいや、分析分析。

  • 露出
     OK。別に腕が良いわけじゃなくて、我がCanon EOS Kiss Digital N君が良い仕事をしてくれただけなんだが、それは内緒にして拙者の手柄ということにしておく。エライ!>(褒)
  • 天候
     ワッハッハ、今度はOKだ。南半球特有のやたらに青い空に、白い雲がポカリ。しかも適度にグレーの入った、ディテールのある雲。拙者の念力が効いた。エライ!>(褒)
  • 光線
     ピーカンで画面内すべてまんべんなく陽光がそそいでいて、特に問題なし。エライ!>(褒)
  • 場所
     ニュージーランド屈指の国立公園内でも、特に美しいビーチ。ロケーションに問題があったら、もう他に行くとこないぞ。エライ!>(褒)テプカテアベイ
  • 構図
     何を撮りたかったのかさっぱりワカラン。「わ~、きれ~っ」って、何となくシャッターを切ったら何となく撮れてしまった写真。
     そういう意味では前回のカヤックの写真よりもさらに悪い。あっちは、少なくとも被写体がハッキリ分かる。でもこっちは自分でみても、砂浜がキレイだと思ったのやら、波打ち際が素敵だと思ったのやら、海の色に感動したのやら、広角レンズを通してみる雲の広がり方が面白かったのやら、さっぱり意味不明。


 恥ずかしいぞよ、拙者。穴があったら、チョビッとのぞいてみたい......。



■ 散漫写真のいいわけ ■

 じつはこの写真に限らず、拙者がエイベルタズマン国立公園内で撮った風景写真には、こんな具合に何が主役だかわからないだらしなぁ~いのがやったらに多い。
 これって、「シーカヤックガイドの目」の弊害かもしれないなと、今にして思う。

 偶然にもガイディング研究所「ガイドの一般教養講座 研究発表vol.5:アウトドアガイドって? その1」なるやったら長いタイトルのページにも解説してあるが、アウトドアガイドという生き物は、危険を敏感にかぎとるのが商売なので、何かを注視するのではなく、広く満遍なく360度に注意を広げておく草食動物のような習性がある。

 今さらながら気づいたのだが、これって写真撮影にはまったく向かない目のようだ。修行を始めたばかりの身ゆえ、まだ良く分かってはおらぬが、写真撮影にはどうも肉食動物の目が必要なんじゃないかという気がしておる。
 この写真、まさに「ガイドの目」で見た「うさぎちゃん的散漫風景」にほかならず、自分でも今笑ってしまった。



■ またもやレスキューを試みる ■

 いや、笑っている場合ではないのだ。今は天から啓示を受け、アンセル・アダムスを倒さねばならぬ身である。このダラけきったハシタナイうさぎちゃん写真、なんとかせねば。

 そこでまたもや、まずはトリミング。
 縦横比を変えずになんとか絵になるように切ってみようといろいろ試したが、どうやっても上手くいかぬ。元の写真が悪すぎるのか、それともトリミングの腕も悪いのか。両方? 何を申すか、無礼者! いや、やっぱ両方悪いんだろうなぁ、修行が足らん。



te_pukatea02.jpg


 苦肉の策。
 今までこういうトリミングをしたことはなかったのだが、生まれて初めてパノラマ風にちょん切ってみた。これなら黄金の砂浜と翡翠の海がとけあう波打ち際が主役だと、かろうじて分かるような気がする。
 ちなみに撮影時に何を主役と考えたのかは、本当に今となっては思い出せないので、波打ち際というのは、今勝手に決めた。

 うん、マシになった。なったといったら、なったのだ。

 前回のカヤック写真同様、空の上端、砂浜の下端(特に右下の砂鉄のあたりを中心に)を少し焼き込み、さらに波打ち際のラインを少し強めに焼き込んで強調してみた。
 この写真は白黒にするにはあまりに変化に乏しいので、やめておく。

 しかしこれだけやって、やっと「ありがちなどーでもいい写真」にしかならないというのが、なんとも哀しいではないか。またもや無念でござる......。



■ ところがRyoko画伯曰く ■

 「雲が面白いから、逆に手前を切った方がいいんじゃない?」
 う~む、やっぱりそういう意見も出るか。

 実は自分でもチラリとそう思ったのだが、水平線がますますど真ん中にきてしまって、マヌケになりそうなのでやめたのだ。
 が、確かに雲が一番いきいきしてるし、画伯がそういうなら、いちおうやってみるか。



te_pukatea03.jpg

 水平線が下から三分の一にくるように、思い切ってビーチを全部カット。そしたらあらまびっくり。オレンジ色がなくなって寝ぼけた写真になるかと思いきや、かえって空の青、樹の深緑、海の碧の同系色コンビネーションが美しく、手前にちょっとだけ残ったビーチの色がアクセントになって美しい。シンプルイズムの極意か、チラリズムの妙味か。

 くっそぉトリミングするにしたって、拙者よりもRyoko画伯の方がやっぱりセンスがいいのか。うむむむ、無念じゃ......。

 こうなると、色気が出るな。マヌケになりそうだからとあきらめていた白黒、やっぱりやってみようか。



te_pukatea04.jpg

 あらま、これまたちょっとビックリ。思ったよりずっと面白い写真になった。元の大間抜けな写真よりは、よっぽどマシ。

 とはいえ、やっぱりここまでやってようやく「ありがちなまぁまぁな写真」かよ。ぐわわわわ(頭をかきむしる音でござる)。



■ ちなみに ■

 実はこの写真、Viva New Zelanad「水に流したその先は?」にも使用した。まぁ、これくらいは、気づいた方も少なくないだろう。
 しかし、実はこの連載のタイトルイメージの真ん中につかっているのが、この写真だと気づいてた方は、いらっしゃるだろうか? 何、気づいてた!? で、できる......。さぞかし名のある写真家とお見受けした。

 今気づいたが、何も考えずに適当にトリミングしたタイトルイメージが、一番スッキリとまとまってるではないか。ったく、これだから腹が立つ。

 っつーか、こんなクソ写真、よくこれだけ使い回せるものだ、我ながら厚顔無恥さには感心する。エライ!>拙者



■ 三度目の正直!>拙者の写真 其の参 ■

 クソ。もう一枚行くぞ。
 前回まな板にあげた写真の、その直後(ほんの数秒後)に撮ったショット。



sand_fly_kayak00.jpg
撮影日:2006年8月31日(木)
場 所:エイベルタズマン国立公園サンドフライベイ


 ほんの数秒なのに、この違い! これだから写真は面白い。

  • 露出
     前回同様OK。エライ。
  • 天候
     前回同様晴天。こちらは雲のないツマラン青空が映っていないのでエライ。
  • 光線
     今度は逆光気味で、PLフィルター使ってないのに水の色がきれいに出ている。反射は白飛びしているが、これはこれで良いと思う。
  • 場所
     同じくエイベルタズマン国立公園でも特に美しい場所。きたない茂みも写っていない。エライ。
  • 構図
     まだ日の丸写真気味だが、前回の写真と違ってなんとかレスキューできそう。左手前に、僕のカヤックの前席に座ってたお客様のパドルが写りこんでるのが、面白いアクセントになってる。
     が、水平方向の線ばかりで、どうもツマラン。斜めの線が一本欲しかった。


■ トリミングしてみる ■

 よし、今度こそ。



sand_fly_kayak02.jpg

 えい、どうだ!
 三分割法的にはスッキリおさまって、主役がハッキリした。色目もグリーンとイエローのツートンカラーがよりハッキリしてキレイ。
 でもちょっとカヤックの後がきゅうくつになったかなぁ。

 でも上記の通り、やっぱり斜めの線がないので動きがとぼしいし、パドルが左(前席)の男の子の頭にかかってるからあとゼロコンマ数秒シャッターを切るタイミングをずらすべきだった。こういうスポーツ写真を、一瞬でそこまで計算して良い絵を撮ってしまうプロってのは、やっぱりスンゴイ人たちであるな......。
 あと元画像の上端付近のモヤがなくなったのは、ちょっとさびしい。あぁいうのは冬ならではなんだけどな。

 ま、いいや、これは今までの三枚の中では、比較的マシだったような気がするぞよ。
 ん? 誰じゃ、いま「まぐれ」とボソリとつぶやいたのは! 聞こえたぞよ。
 ま、反論はあえてせぬが......。



■ 次回は ■

 そろそろ分析はこれくらいにして、新しい写真を撮りに行きたいところだが、焦ってはならぬ。ここが辛抱のしどころ、グッとガマンして、もう一枚分析するのである。なんせ拙者、Mの気があるらしいで。
 ん? いつまで第一日目のカリキュラムに引っかかってるんだと申すか? 記憶力の良い御仁でござるな。まぁ慌てなさんな、どのみちアンセル・アダムスは逃げやせん(おいおい!)

 ともかく次回は、写真趣味復活後の最近の写真を斬ってみることにする。はたして雑誌爆読の成果は出ているのか!?



■ 参考文献 ■



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