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ガイドの一般教養講座 研究発表vol.11:危機管理「ヒヤリハットレポート - 迷子編」

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文:リュウ・タカハシ
2009年10月29日



■ 号外 ■

 僕は毎週木曜日に更新してます。連載は四種類なので結果的にそれぞれ月刊ペースです。
 ところが今月は木曜が五回。さて何を書こうかと3秒ほど悩んだ結果、当講座の号外に決定しました。



■ 妻子はまだ日本 ■

 前回も書きましたが、妻子はまだ妻の実家に滞在中です。先々週と先週の二週間、長女メイは妻Ryokoの卒業した小学校に体験入学させてもらいました。ニュージーランド(NZ)と日本では学校のシステムが天と地ほど違うのですが、本人はずいぶんと堪能したようです。今週末NZに帰ってくるので、彼女の口から感想を聞くのが楽しみです。



■ ヒヤリハットレポート ■

 さてさて、前回危機管理における日本人の弱点其の弐として、事故や失敗を隠したがる傾向を指摘し、畑村洋太郎先生の著書でインシデントレポート、ヒヤリハットレポートの勉強をすることを強くおすすめしました。

 するとタイミングよく、ヒヤリハットレポートが寄せられました。素晴らしい!
 さらに内容は、門外漢にわかりにくいカヤックのガイドツアーなどではなく、子供の下校中の迷子という非常に身近なネタ。ますます素晴らしい!!

 というわけで、読者投稿のヒヤリハットレポート迷子編をとりあげてみることにします。



■ ヒヤリハットレポート - 迷子 ■

【登場人物】
  メイ (小学校一年生)
  アイ (メイの妹。三歳)
  ケン (メイ、アイの弟。一歳。乳母車)
  Nちゃん (小学校一年生。メイの同級生)
  Ryoko (メイの母親。レポート中では「私」)
  Aさん (Nちゃんの母親)

【レポーター】
  Ryoko

【レポート本文】

 今日はメイ 学校帰りに Nちゃんち(中央公園を小学校方面にぬけてすぐのお家)で 遊んでもらったんです。 (中略) 私は メイを Nちゃんの家にお願いして 一度帰宅。 アイ、ケンの目が覚めてから 再度 2人を連れてNちゃん宅へ。 (中略)17時においとますることになり (もう薄暗い) Nちゃんと Aさんが お見送りしてくれる ということで 全員で中央公園へ。



 Nちゃんは 自転車に乗り メイは徒歩で自転車を追う。 アイも猛ダッシュでお姉ちゃんたちを追いかける。 3人は玉川上水方面へぶっ飛んでいく。
 私はケンを乗せた乳母車をできるだけ速く押しながら Aさんと 後方から追いかけるけれど 思いっきりスプリット。 でもいつもの下校時にメイが走って アイが追いかけて スプリットしても 落ち合う場所があったので 今日もスプリットしても そこにいるだろうと思っていたのです。



 でも そこに着いても Nちゃんと メイがいない。 そこには お姉ちゃんたちを見失ったアイだけが 犬を散歩させていた 通りかかりの人に保護されていました。



 で 、呼べど叫べど Nちゃん&メイは見当たらず あたりはもう相当暗くなってきました。
 Aさんは たまたまケータイを携帯しておらず、われわれが手分けをすると 返ってややこしくなると思い 母親2人そろって私の実家方向へ向かいました。 実家付近だけは 2ルートあるのでそこだけは 手分け。 でも実家まで来ても Nちゃん&メイ見つからず。
 私はアイとケンを実家に置いて 自転車に乗りもう一度私たち2人で手分けして 実家近くの2ルートをたどり 中央公園方面へ ・・・ 向かう途中 私が Nちゃん&メイを発見。その場に動かないように言ってから Aさんを 自転車で追いかけ で 母親2人は娘2人を 無事捕獲したのでした。



 Nちゃんとメイは途中トイレに行きたくなって 中央公園の体育館に寄っていたのだそう。 だから アイがその近くで迷子になっていたことが判明。



 それにしても スプリットした上 普段のルートをはずれて 体育館に入られてしまったりすると 絶望的に見失います。 こういう危機を管理するにはどうしたらいいんでしょう。



  1. スプリットの原因になるものをつぶす(Nちゃんが自転車にのっていて 走っていってしまったら すごい前に行ってしまうのは予想できるんだから 出発前にスプリットしないよう言うべきだった)
  2. スプリットした時の待ち合わせ場所の確認 (どこまでの「お見送り」なのか 出発前に話し合うべきだった)
  3. メイの後を追いかけるアイの世話をだれがするのか の 確認。 メイは完全に今日は責任放棄してしまったので アイは実は一番危険な目にあっていた


 お友達と一緒だと こうもすごいことになるか と勉強になったケースでしたが、、、 それにしても しびれました。 メイには いつも口をすっぱくして 注意しながら 訓練していても お友達が一緒だとすべてがぶっ飛んでしまうのね。



 メールだと 地図とかが ないから 説明しづらいのですが 危機発生してから 対処しているその対処法も 「実家の方に行ったのではないか」と 決め打ちして 母親2人で移動し始めてしまったのですが これもどうだったんだろう。 動かないほうが良かったんでしょうか? アウトドアでの スプリット&迷子だと どういう風に対処するんですか?



 とりあえず 何事もなかったけど・・・ 事故隠しは良くないからね、、、レポートでした。



(部分的に研究員リュウが加筆訂正)



■ もうおわかりでしょうが ■

 レポート、どうもありがとうございました>Ryokoさん

 って、もうおわかりですね。NZ歯をくいしばってのんき暮らしでおなじみの我が妻Ryokoからのレポートでした。どこが「読者投稿」だっつーの。

 夫バカで恐縮ですが、「妻から夫への今日の出来事報告」というメールじゃなくて、「危機管理のプロへ対する報告および質問」というスタンスでレポートされてたので、感心しました。門前の小僧、いつの間にそんなに経を覚えちまったんだ?
 さらに僕がe4に載せてもいいかと問い返すと、「ガイディング研究所に 取り上げるの賛成~ っていうか こんな怖い思いを隠匿していたら いけないよね。 危機管理って 本当に毎日の課題なんだよね。」との回答。エライッ! さすが我が妻ッ!

 というわけで、小さいお子様をお持ちのお母様方には他人事ではない、迷子のヒヤリハットレポート、当研究所なりにもうちょっと考察してみましょう。



■ 補足 - 用語と地理 ■

 レポート中で「スプリット」という言葉が使われていますが、これはもともとNZのシーカヤック業界用語で、「グループが分裂してしまうこと」を指します。

 ちょっと余談ですが、僕が日本人として初めて合格したSKOANZレベル1シーカヤックガイド資格試験は、模擬ツアー受験中にグループがスプリットを起こすと、ガイド役の受験者はその場で即失格です。
 ではSKOANZはどの程度の距離をスプリットと判定するかといえば、「ガイドが叫ばないとお客様に声が届かない距離」です。つまり通常の声が届く範囲内に全員をまとめておかないと、「グループが分裂した=危険状態に陥った」として、一発で落第です。「お~い、聞こえますかぁ? ちょっと遠いんで、もう少しこっち来てくださぁ~いっ!」ってのは、危険距離と判定されます。
 ビックリでしょ。僕にとっては逆にこれが常識だったので、日本で「ガイドはグループの真ん中あたり、先頭は数百m先の岩場を回りこんで視界から消えており、最後尾は同じく数百m後ろの岬をまだ回ってきていないから視界に入っていない」ってなツアーがごく普通に行われているのを知ったときは、たいへんなショックを受けました。先頭と最後尾が1km近く離れてるのって、どんなスーパースペシャルスプリットGT-Rだよ!

 閑話休題、次に地理的なことを少し補足しましょう。
 僕自身は、妻の実家と中央公園の位置関係、距離などはよく知っていますが、Nちゃん(Aさん)のお家の位置は把握していません。またメイが学校に通ったのは僕がNZに帰った後なので、スプリット後の合流地点もどこなのか知りません。ですから半分推測なのですが、メイとNちゃんがいないと分かった時から二人が見つかるまで二人の母親が探し歩いた時間と距離は最低でも30分、2kmになるんじゃないかと思います。
 ただし治安はそれほど悪くない閑静な住宅街で、自動車の交通もそれほど激しくはありません。
 逆に心配なのは道が狭く、乱暴な運転をする車に歩行者や自転車が引っかけられる可能性が小さくないということ。さらに、中央公園と妻の実家の間には、文中にもちらりと登場した玉川上水と呼ばれる川(用水路)があります。水量は子供の膝下程度なのですが、道路からの落差がおそらく3m程度あり、底はコンクリート(側壁は石積み)なので、落ちれば無事ではすみません。



■ ガイディング研究所の見解 ■

 アウトドアスポーツなどのアクティビティをしているときは、誰でもそれなりに事前に危険を想定しています。仮に危険な事態が起こっても、あらかじめ予測、想定してある事だったら、割と冷静に対処して事なきを得ることができるものです。

 それと対極なのが、今回のようなケースです。何気ない日常の中で、突然起こる歯車のちょっとしたズレ。こういう想定外の事態は、対処が遅れがちで、よって被害も拡大しがちです。あぁ恐ろしや。

 というわけで、この手のヒヤリハットはきちんと分析して公開し、今後の再発防止に役立てなきゃいけません。

 さて、実際にこのケースを見てみましょう。まずRyoko自身による分析・反省を見直してみましょう。



■ 予防 ■

1. スプリットの原因になるものをつぶす(Nちゃんが自転車にのっていて 走っていってしまったら すごい前に行ってしまうのは予想できるんだから 出発前にスプリットしないよう言うべきだった)



 これはまさに危機管理の基本ですね。事故や失敗の原因になりそうなモノ(=ハザード)を察知し、これをつぶしてしまう。前回ちょっとだけ取り上げましたが、危機管理の三つのステージの一番「予防」が、これに当たります。
 Nちゃんが自転車に乗った段階で、「スピード差 → スプリットの可能性」というハザードに気づき、きちんと言い聞かせるのは、非常に有効かつ大切だと思います。

 読んでて気づいたんですが、このヒヤリハットって、子供たち二人に「自分たちが迷子になっている」という自覚がまったくなかったことが大きなポイントになってると思うんです。なんせ勝手知ったる家の近所で、勝手知ったるトイレに行っていただけなんですから。
 要するに「親にとっての迷子」と「子供にとっての迷子」は、認識が違うということ。となると、単に「スプリットはダメ」というだけでは、子供は何がどうダメなのかが理解できない可能性があるということですね。
 迷子予防に関しては、この定義の差をうめることも大切なんじゃないかなと、今回気づかされました。

 似たことは、実はアウトドアでガイドしていてもよく起こります。
 先ほど余談としてちょっと取り上げましたが、シーカヤックツアーをガイディングするとき、もちろんスプリットをいかに防ぐかがポイントになります。状況に応じて「僕の口笛の届かないところまで行くな」というSKOANZの試験基準よりは緩いマネジメントをすることもありますし、逆に海の状況が悪ければSKOANZ基準より厳しくグループをまとめることもあります。

 ところがそれに異をとなえるお客様も、たまにはいらっしゃるわけです。カヤック経験が何度かある人が、「自分はこの程度の状況は何度も漕いだことがある、そんなにうるさく言うな」というわけです。
 これ、先ほどの親と子では迷子の定義・認識が違うっていうのとまったく同じです。グループ全員の命を預かっているガイドと、初心者(あるいは中級者)のアマチュアカヤッカーとでは、安全に対する定義がまるっきり違うんですね。自分は大丈夫でも、自分の勝手な行動がグループ全体を危険に陥れるかもしれないということが、彼らには分かっていないのです。

 こういう場合の対処の仕方は、相手によって千差万別です。きちんと説明した方が効果的なお客様もいらっしゃいますし(ドイツ人にこのタイプが多い)、「この状況で僕一人で全員に目を配るのは大変だから、君のような経験者にすぐ側についておいてもらえると心強い」とおだてる方が効果的な場合もあります(アメリカ人にこのタイプが多い)。

 というわけで、子供相手の危機管理も、お客様相手のアウトドアガイドの危機管理も、共通した部分がありますね。「相手と自分では、危険に対する定義が違うかもしれない」ということをしっかり覚えておくことが大切です。



■ 対処 ■

 

2. スプリットした時の待ち合わせ場所の確認 (どこまでの「お見送り」なのか 出発前に話し合うべきだった)



 街中で起こる子供とのスプリットを「事故」ととらえるかどうかは微妙なところですが(僕自身は、プロガイド・ワークショップではスプリットを「事故に限りなく近いニアミス状況」と定義して講義していました)、もし事故ととらえるならば、待ち合わせ場所の確認は、危機管理の第二ステージの「対処」に相当しますね。
 事故未満ととらえるならば、予防策のバックアップでしょう。

 ま、どちらにしても、Ryokoがいうようにここまでやっておけば万全という気がします。
 ただ実際問題として、日常生活の中で必ずここまでやるというのは、僕自身にとってもちょっとハードルが高いなぁという気はします。ついうっかり「しまった、はぐれっちまった。待ち合わせ場所決めておけば良かった」なんてのは、大型店舗の中で買い物しててもよくあるんですよねぇ。
 いえ、ハードルが高いなどと言ってないで、小さな子を持つ親である以上は、普段からこういう練習しておくべきなんでしょう。

 そういえば僕の父は、デパートで買い物をするときなど、必ず「もし迷ったら、ここが待ち合わせ場所。○時まで待ってもここで落ち合えなかったら、次は××で待ち合わせ」と、必ず待ち合わせ場所を確認する人でした。息子もちゃんとやらなきゃダメですね。



■ 幼児対策 ■

3. メイの後を追いかけるアイの世話をだれがするのか の 確認。 メイは完全に今日は責任放棄してしまったので アイは実は一番危険な目にあっていた



 鋭い指摘だと思います。
 迷子の自覚のなかったお姉ちゃんたち二人組と違って、自他共に認める迷子になっていたのはアイでした。早い段階で親切な方に保護されていてすぐに見つかり、しかもその後お姉ちゃんたちの捜索が続行してしまったために、ついつい見過ごしそうになりますが、これはあくまでも結果論です。Ryokoの指摘通り、お姉ちゃんたちのスプリットに巻き込まれて三歳の幼児が一人で迷子になっていたというのは、実は非常に大切なポイントです。人さらいの変態オヤヂに先に見つからなくて、ホントに良かった。

 厄介なことに、アイは親の制止を聞かずにダーッと走っていってしまう傾向のある子です。ただ方向感覚が良く、そのうちまた自分で元の場所にちゃんと戻ってきます(行きと違うルートでどこかを一周してきたりする)。
 とはいえ、今回のようにお姉ちゃんたちを追いかけて見失った場合には、それも意味をなしません。
 普段はメイに妹の面倒を見るようにお願いしているのですが、今回のように自転車に乗ったお友達を追いかけてるケースで、妹の面倒を見ろってのも、七歳児には過酷でしょう。

 正直、僕もこの点の対策は今ちょっと良い方法を思いつきません。今後の課題として残しておきます。良い知恵がおありの方は、ぜひともご教授ください。



■ 捜索 ■

危機発生してから 対処しているその対処法も 「実家の方に行ったのではないか」と 決め打ちして 母親2人で移動し始めてしまったのですが これもどうだったんだろう。 動かないほうが良かったんでしょうか? アウトドアでの スプリット&迷子だと どういう風に対処するんですか?



 アウトドアでの捜索は、最後に確認されている場所から少しずつ捜索範囲を広げていきながら、移動の痕跡を探して後を追う「トラッキング」が基本になるので、今回のケースではちょっとノウハウが当てはまらないかもしれません。街中では移動の痕跡が残らないですしね。

 この場合、子供たちも「Nちゃんの家からメイの家(実家)へ移動中」ということは理解しているので、親二人が実家方面を捜索したのは正解だと思います。また、親同士のスプリットで事態が混乱することを警戒したのは、思慮深いと思います。

 ただ確かに手分けしないと、効率は悪いのは確かです。そこで、もう少し効率をあげるアイディアを二つ考えてみました。

 問題のポイントは、Aさんが携帯を持っていなかったことです。

【アイディア1】
 Aさんは携帯を持っていなかったと同時に、文面を読む限りどうやら徒歩。そしてどうやら迷子が判明&アイが保護された場所は、Aさんの家からそう遠くなさそうです。
 ならば、Aさんには携帯と自転車をとりに一度家に戻ってもらってから、Ryokoと電話連絡を取りつつ中央公園付近の捜索を担当してもらいます。そしてその間にRyokoは実家方面を捜索し、(実際そうしたように)その道程で見つからなかった場合は実家で自転車を確保して捜索続行、というのはどうでしょう?
 デメリットは、Aさんが家に戻る時間がロスになることがあげられます。が、その道すがら発見という可能性もなきにしもあらずなので、完全なデメリットとは断定できないかもしれませんね。

【アイディア2】
 家に戻る時間のロスが痛いと判断した場合は、Aさんは携帯なし自転車なしのまま、徒歩で中央公園付近を捜索。その間にRyokoは実家方面を捜索し、見つかっても見つからなくても実家で自転車を調達した上で、10分(ないし15分)後に中央公園で落ち合う。
 デメリットは、比較的早いタイミングでどちらかが迷子を発見しても、落ち合うまで連絡が取れないという点。そして、合流ポイントからあまり遠くまで捜索できないということ。

 Aさんが家に戻るのにどれだけ時間がかかるかによりますが、こうして比べてみるとアイディア1の方がデメリットが少なそうです。
 やはり「対処」のステージでは、通信手段の確保が肝心要になりそうですね。



■ 今回のまとめ ■

  1. 日常の何気ない行動中に起こるインシデントは、対処が案外難しいです。
  2. 子供と大人では、迷子の定義が違います。
  3. お客様とガイドでは、危険の定義が違います。
  4. 対処(捜索)には、通信手段が大切です。
  5. ウチのガキどもは、誰に似たんでしょう? ったく。


■ 次回予告&宿題 ■

 用意しているネタはいくつかあるのですが、次回どれを実際に採用するかまだ決まってないんですよ。
 というわけで、前回同様に次号予告なし、宿題なしです。

 もちろん編集部まで自主的に研究レポートをお寄せいただくのは、いつでも大歓迎です。迷子のヒヤリハットレポート、別シチュエーション版なんてのをお寄せいただけたら、泣いて喜びます。研究にご協力を!

 ではまた!



■ 号外には、オマケはつかないんだよぉ ■

 次回をお楽しみに。

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