コラム [Viva New Zealand]

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裸足の王様

文&写真:リュウ・タカハシ
2009年8月27日

 ここのところ、続けて裸足のことを話題にしました(ネイチャーフォトグラファーへの道「五歩目」インプレッション「足が悦ぶ - teko エコメリノウール ローカット」)が、ニュージーランド(NZ)には、裸足で外出する人がホントに多いんです。「湯水のように使っても大丈夫?」では、NZで受けるカルチャーショックとして水をとりあげましたが、順番としては街中で裸足に遭遇してギョッとするのが最初でしょうね。
 さすがに都市部では棲息数は減るようですが、それでも首都のド真ん中でバッチリ化粧してスーツを着込んだOLが、さっそうと裸足で横断歩道を渡るのを見たこともあります。

 あ、信じてませんね。ではお目にかけましょう。

VNZ006bare_foot01.jpg  さすがに大都市のOLの写真は手元にはありませんが(チャンスがあれば撮ってきます)、ご覧の通り僕の地元はそこらじゅう裸足だらけです。驚く事なかれ、真冬でもこうやって裸足で外出する人が少なからずいるんですよ。

 teko靴下のインプレでも書きましたが、僕もカヤックガイド時代は真冬以外は裸足出勤でした。ガイディング中も裸足って同僚も多かったんですが、ガイドが岩場で足を切ってたんじゃシャレにならないので、僕の場合は海に出るときだけは田植え足袋でガードしてました。でもエイベルタズマン・コーストトラックをデイパック(日帰り荷物)で10kmトレッキングするくらいなら、僕も裸足で平気です。
 裸足で日本まで飛んでしまったのも実話です。さすがに三人の子持ちになった今は、もうやろうとは思いませんけど。

 裸足って、気持ちいいんです。
 最初は気持ち良いどころか、よく整備された運動場程度でも痛くて歩けないでしょうけど、でもガマンして歩いてると、けっこうすぐに慣れるもんなんです。
 慣れてくると、ホラ、新しい世界が開けますよぉ。って、新興宗教かよ。
 あ、そういえば20年前のアメリカには、薄ピンクの衣装をまとって太鼓を叩きつつ裸足で歩きまわる新興宗教があったって妻のRyokoがいってましたけど、今でもあるんでしょうか? あと同僚たちが、「アメリカはかなりの州で裸足外出禁止らしいぞ、野蛮な国だな」って笑いあってるのも聞いたことありますが、これもどうなんでしょうねぇ?

 って、また脱線がはじまってしまいました、悪い癖です。えっと、新しい世界の話でしたね。
 まずですね、格段に体調がよくなります。妻のRyokoは、NZ歯をくいしばってのんき暮らしではおくびにも出しませんが、本職のリフレクソロジスト(足裏マッサージ健康法療法士)&アロマセラピスト(これは注釈不要ですよね)です。今年9月末開催予定の仁尾フェスティバル2009では彼女のリフレクソロジー・ワークショップも開催されますので、ふるってご参加を。って、宣伝してる場合じゃないか。
 彼女はアロマセラピーよりもリフレクソロジーの方が気に入ってるようですし、長年実験台および患者として彼女に揉みまくってもらっている僕自身も、やっぱりアロマセラピーよりもリフレクソロジーの効き目に軍配をあげます。
 ですから裸足で外を歩くのが、身体に悪いはずがありません。サンダルを履く冬の間はどうも身体がシャキッとしません。春になって久しぶりに裸足になると、ガイド連中でも数日は「いててて」と軽く跳ねて歩いてます。これを「ウィンター・ソール(冬にナマッた足の裏)」と呼んで、僕らにとっては春の風物詩です。でもそのとたんに、身体がシャンとするんです。靴やソックスがどれだけ体調を損ねているのか、毎年春になるたびに思い知らされていました。

 第二に、単純にとても気持ちが良いんです。
 コンクリートはまだしも、アスファルトが足裏にすごく気持ち悪いってこと、日本人でご存じの方は少ないでしょうねぇ。最悪です。
 それと反対に、しっとりとした黒土や濡れた腐葉土の冷たくて温かい不思議な感触、乾いた落ち葉の温かさ、暑い夏の日の午前中のひんやりとした芝生、花崗岩質のざらざらとした山土の少し強めの刺激、そしてその土が濡れると驚くほどなめらかな感触に変わること、川の流れに長年磨きぬかれた玉砂利が足指の間に吸いつく感触、岩に生した苔の優しさなどなど、こういう快感を知ると、もう靴には戻りたくなくなります。

VNZ006bare_foot02.jpg とはいえ、日本では難しいですねぇ。他人の目ってのもありますが(僕も一回だけ日本で裸足で外出した事ありましたが、皆さんご親切にも僕をよけて歩いて下さいました)、それより何より「水に流したその先は?」で書いたように、街中のゴミですね。日本は路面がゴミだらけ、ガラスの破片だらけで、とても裸足で歩けるような状態じゃないのが残念なところ。これは田舎に行っても状況は変わりませんし、そういえば海水浴場でさえガラスで足を切ったことがあるのを今思い出しました。
 裸足を好むか嫌うかは、個人の好みの問題なんでどっちでも良いんですけど、やってみたくても試せない環境ってのはやっぱり哀しいですね。

 余談ですが、昔はヌーディストの神経、価値観ってのがまったく理解できなかったんです。あれはなんなんだろう、と。
 でも裸足を愛好するようになってから、「きっと裸にならなきゃ分からん素晴らしい世界ってのもあるんだろうな」と思うようになりました。自分ではやるつもりはありませんが、こんな風に視野が広がるのはうれしい事で、これも裸足の効用の一つですね。

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